Remote Wake Proの仕組み|IT管理者向けブログ

リモートウェイクプロが選ばれる理由 blog

本サイトは、パソコン遠隔電源投入装置「Remote Wake Pro (リモート・ウェイク・プロ)」について技術者向けに書かれております。
本機が、なぜお客様から選ばれているかをご紹介します。

「パソコンの電源を入れる方法」は2つ

パソコンの電源を入れるには、大きく2つの方法があります。

①:指で電源ボタンを押す。(当然過ぎるので、説明は割愛します。)
②:別のパソコンから、電源を入れたいパソコンに対して、電源を入れるためのコマンドを送る方法です。

WAKE ON LANのイメージ

この方法をWake On LAN(ウェイク・オン・ラン)と言います。WOL(ウォル)と呼ぶ人もいます。
本製品は、WOLの技術を少しだけ応用した製品になります。(基本はWOLを使っております。)

Wake On LANとは?

Wake On LANについて、もう少し詳しく紹介します。
電源を入れられる側のPCは、WOLのための下準備が正しく行われると、PCの電源を切っても下の写真のように、NIC(ネットワークカード)はONのまま生きてスタンバイ状態に入ります。
(ランプが消えるNICもあるので注意。)
そして後述のMagic On Packet(マジックオンパケット)の命令が入ってくるのを、じーっと待機します。

WOLの設定が完了したパソコンのNICイメージ

WOLとMagic On Packetのちがい

一方Wake On LANの技術において、パソコンの電源を入れる送信パケットのことを「Macgic On Packet(マジック・オン・パケット)」と呼びます。
同じような使われ方をしますが、Wake On LAN(WOL)はその技術(設定)を全体として指すことが多いです。
それに対して「Magic On Packet」は送信パケットをピンポイントで指す時に使われます。
WOLやMagic On Packetは、何年も前から確立した技術です。

Remote Wake ProはWake On LANを実行する製品

本製品のことを「遠隔地からマジックオンパケットの命令を受信する中継装置」と思っている人はきっと多くいるはずです。

答えは間違いです。この点が他社製品と大きく違います。実はもっと原始的な方法を使用しているのです。

Remote Wake Proの機能は意外と単純

Remote Wake Proは、ラズベリーパイと呼ばれる小型PCをベースに開発された製品です。
ラズベリーパイは、ご存知のとおりLINUXで動いています。
LINUXにおいて、マジック・オン・パケットを配信するコマンドは、以下のとおり定められています。

sudo wakeonlan + “MACアドレス”

Remote Wake Proはこの命令を実行する装置なのです。意外と当たり前のことしかできない装置なんです。
ではどうやって外からそれを実行できるのでしょうか?

外からWOLを実行できる仕組み

Remote Wake Proの1番の強みはWOLを実行するにあたって、「ポート転送」「VPN」、いずれも必要としない点です。
これが他社との大きな違いです。
ではRemote Wake Proは、どうやって遠隔地からWOLを実行するのでしょうか?
原理は至って簡単です。

1. 文字列が入るのをスタンバイ

Remote Wake Proは、電源を入れると自動的に専用クラウドの「その機器専用のディレクトリ」に接続します。
どのディレクトリに接続するかは、出庫時に当社で設定致します。
そこに「文字列」が入ってくるのを「じーーっ」と待機します。

リモートウェイクプロが電源が入った状態

もしあなたがWOLに関して少しでも精通していれば、上の図を見て「なるほど!!」と思ったかも知れません。
そうです。この接続方向が「中から外」なんです。だからポート転送もVPNも要らないのです。

2. 文字が入ると実行!

そして本機の管理用サイトにある「ON」のボタンを押すと、そのパソコンのMACアドレスが、前述のディレクトリに放り込まれます。
ここでRemote Wake Proの出番です。そのディレクトリにMACアドレスが入ると、瞬時に “sudo wakeonlan MACアドレス”を実行するのです。
これによって電源を入れたいPCの電源を、ポート転送もVPNも使わずに投入することができるのです。

皆さんがメールが届くことを「メールが来た!」或いは「メールが来てない」と表現します。それは誤りです。
皆さんのパソコンまたはスマホがメールサーバーに常時アクセスして、メールサーバーにメールが届くと、パソコンまたはすまほが瞬時にスマホがダウンロードしているのです。

メールを送受信

本機はそれと近いことを行っています。

意外と原始的な方法

いかがでしょうか?Remote Wake Proって、やっていることは意外と原始的なんです。
MACアドレスが入ると、「sudo wakeonlan MACアドレス」を実行するだけ。だから安定しているのです。
Proxyも対応しています。

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